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チーム崩壊にマネージャー降格。「人生で一番辛かった」時期を乗り越え挑む、3度目の事業立ち上げ

1回目の事業立ち上げは、26歳のとき。

年上の上司と、二人三脚でスタートしました。

順調に規模を拡大させるなかで、実績を認められ、開始時は上司だった人間との「ダブルリーダー」制へ。

その3ヶ月後には、自身だけが「マネージャー」として昇格しました。


「超やりづらかったね」と、当時を振り返るのは、現在3度目の事業立ち上げとして、株式会社wevnal(ウェブナル)の新プロダクト「BOTCHAN for LP」の市場開拓に奮闘する、加嶋 優(かしま すぐる)

2020年の4月に、ちょうど設立10年目に突入したwevnalを2期目から支える、33歳の古株メンバーです。

自身が初めてマネージャーとして率いたチームは、最大で約15名規模にまで拡大したものの、最終的には機能不全に陥って崩壊。

2度目の事業立ち上げの過程では、自ら「マネージャー降格」を申告するという、苦渋の決断もくだしました。


しかし、そういった困難を乗り越え、2019年の10月からは再びマネージャーとして、3度目の新規事業立ち上げに従事する日々。

今回のインタビューでは、加嶋さんのマネジメント史、そしていま熱を注ぐ「BOTCHAN for LP」の今後の展望について、話してもらいました。


「いま思うと、人間的に未熟すぎた」

━━会社として、今後は広告事業に注力していこうというなかで、2013年から一緒に立ち上げをやっていた年上の上司と、しばらくしたら立場が逆転したんですよね...?いま想像してみたのですが、たしかに少し気まずい空気が流れます...。

加嶋:お互いがお互いを、ライバル視してたからね。当然、その先輩はおれからの指示を、素直に聞いてくれるわけがなくて。でも当時はおれも子供だったから「この関係性で、その先輩に100%のパフォーマンスを出してもらうには、どうしたらいいのか」って観点はなかった。とにかく「いいからやれよ」ってスタンス。でも、そんなやり方じゃ、もちろんうまくいかなくて、結局、チームを崩壊させた。

━━具体的には、どういう状況だったんですか?

加嶋:チームとして、機能不全だった。自分がマネージャーとして、ここに向かうぞ!っていう「旗」を、掲げられていなくて。でもやらなきゃいけない仕事量は、自分もメンバーも含めて、いまとは比にならないくらい膨大にあった。マラソンに例えると、ゴールのないレースを、永遠に走っているような感覚。そりゃ、しんどくなるよね。

加嶋:ただ、じゃあどこに旗を立てればいいのかってことは、おれ自身もわかってなかった。本当は、そこで正直に「チームの先が見えていない」って、みんなに打ち明けられれば良かったんだけど...。ただ、当時は「マネージャーはおれなんだから、おれが1人で考えなきゃいけないんだ」って、抱え込んで。いま思うと、人間的に未熟すぎた。

━━それで結局、2017年の4月に会社全体が大きく再編されることになったんですね。

加嶋:棲み分けとしては、BL(ブランドリフト)局がそれまでの既存案件を持って、おれの配属されたDR(ダイレクトレスポンス)局が、新規の案件を開拓していくことになった。ただ、当初のDR局のチーム体制が、ちょっといびつで。DR局のトップは、リーダー職のかなた(※山田 鉄太さん。当時のDR局トップ)だったんだけど、おれの役職は引き続きマネージャーで。しかも経営陣との役員会議に出席してたのは、かなたじゃなくておれだったのね。

当時新卒4年目ながら、DR局のトップに抜擢された山田さん


加嶋:そうすると、そのいびつなチーム体制の悪影響が、少しずつ出てくるようになった。というのも、おれだけ役員会議に出席していた分、会社全体の方向性に関する情報は、かなたよりもおれの方が持っていて。しかも一応、歳はおれの方が上でしょ。そうなると、かなたがおれに対して、言いたいことが言えなくなるのね。

━━たしかに、少し遠慮してしまうかもしれないです...。

加嶋:これは良くないなと思って、DR局が始動してから3ヶ月後の2017年の7月に、広告事業全体を統括していた常務へお願いして、自分をマネージャーからリーダーへと下げてもらった。いまのDR局が最大のパフォーマンスを出すために、おれは降格した方がいいなって。ただ正直、DR局が立ち上がってから、常務へマネージャー職を下ろしてもらうことを頼みに行くまでの3ヶ月間は、ずっと葛藤してたけどね。

せっかく会社からマネージャーを任せてもらって、役員会議にも出席させてもらっているのに、それを自分から手放すってことになるから。やっぱり男として、役職っていうのはひとつの誇りじゃん?ただ、DR局の結果が全然出ていないという現実があるなかで、それを打開するためのひとつの策として、ちゃんとかなたをトップとして立てるチーム体制が必要だと思った。


メンタルも肌も「真っ黒」な暗黒期を乗り越えて

加嶋:正直、最初に広告運用チームを崩壊させてから、DR局でマネージャーを降ろしてもらうかどうかを考えている時期は、人生で一番辛かったね。いろいろと考えすぎて、もうずっとランニングしてた。たぶん、人生で一番日焼けしてた時期でもあったと思う(笑)

いまよりも日焼けしていた時期の加嶋さん


加嶋:広告運用チームで起こったこと、そしていまDRチームで起こっていることを、まずは素直に受け止めなきゃダメだなと思った。でもやっぱり、考えているうちにどうしても雑念が入ってきちゃうのよ。他の人のせいにしようとしたり、言い訳を思いついちゃったり...。だからまずは、走って頭の中を空っぽにしてから、冷静に事実を受け止めようとしてた。そうやって、起きたこと一つひとつに向き合うなかで、当時は「何言ってんだよ」と内心では思ってた部分があったことも、少しずつ受け止められるようになってきて。

例えば、広告の運用チームが崩壊する過程で、離職者もけっこう出してしまったんだけど、そのうちの1人から、「ぶっちゃけもうあなたには付いていけないです」って言われて。「なんで?」って聞いたら「ぼくの社会人生活で、あなたより働いてる人を見たことがないです。だからこそ、もう付いていけないって思っちゃいました」と返ってきたのね。

あと別の人からは「加嶋さんが働きすぎてて、しかもちょっと辛そうだったから、私も仕事が多くて大変だったけど、もう手一杯ですと言えなかった」って、打ち明けてもらって。めちゃくちゃ反省したね。あ、おれは「忙しい」を理由に、チームのみんなに向き合わず、仕事に逃げてるだけだったんだって。

━━まずは広告運用チームで起こってしまったことを、順に受け入れていったんですね。

加嶋:あとはDR局に関しても、「年下のトップと年上の部下」って、自分が広告運用チームのマネージャーをやってたときと、全く同じ構図だなと気づいて。しかも今回は、自分が年上の部下側で。当時は自分がそれでとても苦労したからこそ、今度はどうすればトップのかなたにとって、おれが使い勝手の良い存在になれるだろうってことを、めっちゃ考えた。それは、自分がマネージャーという役職を降りるだけじゃなくて、普段のコミュニケーションでも意識するようにして。かなたとは、本当に腹を割って話した。

日中は、それぞれ他のメンバーとのコミュニケーションに使いたいから、始業のタイミングでは、すでにおれたちの会話は終わってる状態にしようと決めて。毎朝8時半から始業までの1時間、2人で集まって話してた。それでも足りないときは、土日も使って2人で6時間くらいぶっ通しで話すってことも、何回もやったね。結果的に、2017年の7月にマネージャーの役職を降りて、そこから新しいチーム体制で試行錯誤するなかで、9月にようやく大きな利益を出せるようになって。

翌年には、単月でのチーム歴代最高記録の粗利を残すという実績もできた。自分のやったことがどこまで影響したのかはわからないけど、一定の成果を出せたのは、良かったなと思う。


自分たちがマーケットを作っていく

━━DR局の立ち上げに奔走した後、2019年の10月からは、再びマネージャーとして、BOTCHAN for LP事業部(※現在の名称はIC事業部)の立ち上げをされていますよね。

加嶋:1回目と2回目、どっちの事業立ち上げも、やるなかでそれぞれの課題が出てきて、難易度では差をつけられない。ただ、今回は「自分たちから業界を変えていける」って可能性を秘めている点で、これまでとは違う面白さがあるなと思ってる。

というのも、広告業界が盛り上がるタイミングって、大きく分けて「新しいアドテクノロジーが登場する」か「新しいプラットフォームが登場する」かの、どちらかなのね。その観点で言うと、いまの広告業界は、実はそのどちらの変化も起きていなくて。

例えばTikTokに関しても、サービスとしては盛り上がってきているけど、広告のプラットフォームとして見れば、まだTwitterやFacebookほどの市場ではないなと思う。そういう状況において、いま事業部で扱っている「BOTCHAN for LP」は、自分たち自身が広告業界を盛り上げる起点になれるんじゃないかという理由で、これまでとは違う魅力がある。

2019年の10月からは、再びマネージャーとしてチームを率いる日々


加嶋:広告って、いままではユーザー自らが検索してたどり着く、リスティング広告などの「能動的な広告」と、ユーザーが無意識的に接触する、SNS広告などの「受動的な広告」との2種類だったのね。でもBOTCHAN for LPは、その真ん中の「準能動的な広告」として、機能すると思っていて。

接点はSNS広告などの「受動的な広告」なんだけど、そこからTwitterのDMやMessenger、LINEなどへ遷移して、チャットでのコミュニケーションを重ねることによって、ユーザーが少しずつ「能動的」になってくる。その結果、会員登録や購買、実店舗への来店などの「行動」にも、移してもらいやすくなるんだよね。


▼参考画像
チャットでのコミュニケーションを通じて、ユーザーのモチベーションを上げていきます


━━アドテクノロジーの、新しいポジションを作れるかもしれないということですね...!

加嶋:よく「AIが人間の仕事を奪う」みたい話があると思うんだけど、実はもうその現象って、広告業界でも始まっていて。各広告媒体のアルゴリズムが、機械学習のおかげでめちゃくちゃ優秀になってるのね。だからぶっちゃけ、広告運用者が変に介在するよりも、媒体の自動調整に任せた方がいいって場面が、どんどん増えてきてる。そうなると、これからの広告運用者の価値は?って話になってくると思うんだけど、そのひとつの解は「クリエイティビティ」だなと思っていて。

それはバナーやテキストはもちろんだけど、それ以外にも、ユーザーとの「コミュニケーション設計スキル」を磨くことが、今後の広告運用者におけるキャリアステップのひとつだなと考えている。それはBOTCHAN for LPであれば、例えばどういう切り口でどういうシナリオを設計すれば、ユーザーにこの商品を「自分ごと化」してもらえるのかなというスキルを身につけること。そのスキルが身につけば、広告運用だけじゃ物足りないっていう人にとって、新しい世界が広がっていくと思う。

━━では最後に、BOTCHAN for LPの今後の方向性について、教えてください。

加嶋:大前提として、今後の展開はいろんなパターンがあるなと思っていて。そのなかで、選択肢のひとつとしてあるのは、BOTCAHN for LPを海外へ輸出していくこと。グローバルの規模で見ても、BOTCHAN for LPがやろうとしているような、コミュニケーションマーケティング施策って、あんまりないんだよね。なぜかなと考えたときに、大きな要因としてあるのは、世界の大半の国が多言語国家だからなのかなと思っていて。BOTCHAN for LPみたいな、チャットを通じて購買まで誘導するっていう市場が、まだそれほど確立されてないなかで、複数言語に対応したボットを開発する企業って、それほどないんじゃないかな。

その一方で、日本は大半の人が同じ言語を話すから、そこの開発コストが小さい。だから日本で溜めたユーザーの会話データをもとに、まずは海外の単一民族の国へBOTCHAN for LPを持っていくって筋道は、可能性のひとつとしてあるなと思う。ただそれ以外にも、音声版のチャットボットで、ボイスマーケティングの方向へ進んだり、用途をもっと汎用化させた秘書型チャットボットみたいな方向へ、進んだりするかもしれない。いまはまず、いろんな可能性を探りながら、会話データを溜めるって段階。だからもし、この0→1のフェーズを楽しめたり、自分たちが世の中のスタンダードを作っていくんだ!という気持ちを持ったりした方がいれば、ぜひ一緒にこの新しい市場を開拓していきたいね。

wevnalでは現在、BOTCHAN for LPを一緒に盛り上げていってくれる方を募集しています。

新しいスタンダードを、作っていきましょう!

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